【感想】2020年(令和2年) 修了考査(会計)

【この記事の目的】

・今後こういう試験を受けることはないだろうから、日記・備忘の意味も込めて感想を書く

・来年以降受験する方の参考にもなればうれしい

(筆者は合格不合格に関わらず、来年以降再受験の予定はない)

 

 

【全体的な感想】

分量が多く3時間では絶対終わらない

→問題の取捨選択がかなり大事になる。典型論点はしっかり時間を書いて記述し、難解な論点は知ってるキーワードだけ書いて部分点を拾う方針が良い(難解論点に時間を費やさない!)。

・初めて受ける修了考査の1発目ということもあり、緊張と焦りがあった

→答練を時間通り受ける練習はしといた方がいいかも。答練は1回も時間通りに解いたことはなかった。

・例年通り、第1問は連結の総合問題、第2問は独立した小問が5題出題された

 ・感覚的には第1問が55-60%、第2問が60%くらいな気がする。

 

 

【第1問(連結の総合問題)】

〇テーマ:自分が経理担当者で、部下が作成した連結財務諸表に誤りがあるため、必要な修正仕訳などを考えさせる問題

〇分量:1時間30分くらいかけて解いた。問題文だけで12ページあり、かなり重かった。

 

・問題1:退職給付で数理計算上の差異の費用処理年数が変わった時の注記(記述)

→実務で経験したことがあったので割とさくっと解けた。注記すべき内容は退職給付か否か関わらず割と実務で触れる機会が多いから書ける気がする。解答行は3-4行。

 

・問題2:転換社債型新株予約権付社債の発行時と権利行使時の仕訳(仕訳を解答)

→(基本的過ぎて)正直切ってたから正解してる自信ない。こういう超基本的な問題もさらっとでもやった方がいいのかも。

 

・問題3:新収益認識基準における有償支給の原則的な取扱いと例外的な取扱い(記述)

→原則的な取扱いは純額、例外的な取扱いは総額(ただし収益計上はNG)だと思った(自信ない)。新収益はポイント引当金とか出るのかと思ってたから意外だった。割と実務的なことを出題してくるんだなと思った。解答行は4行ずつくらい。

 

・問題4:グループ内の固定資産売買に関する連結修正仕訳(仕訳を解答)

・問題5:子会社が債権譲渡した時の仕訳を答えさせる。ただし、一部計上していない個別仕訳も含めて解答させる問題(仕訳を解答)

→そんなに難しくない。基本的な問題

 

・問題6:連結財務諸表の数値を埋める(計算)

→債権債務、資本金、売上高、売上原価、持分法利益などを答えさせる。

 これも割と基本的だったが、問題4,5同様に問題文が長いので集中力を切らさないことがポイント。8割くらいとりたい。

 

・問題7:リースにおける日本基準とIFRSの違い(記述)

IFRSでリース出てくると思っていたが、問われたのが割と難しめだった(解答行はそれぞれ10行ずつくらい)

 ①IFRSにおける使用権資産の取得原価を構成する4つの項目は何か

→全然わからなかったので適当に単語を書いた。たぶん埋没問題。解答行数長すぎると思った(去年の無形資産を計上する6つの条件みたいに誰も解けないんじゃないかな)

 ②日本基準とIFRSのリース期間の決定方法の違いは何か

→日本基準は実質的に解約不能な期間、IFRSは法的に解約不能な期間(ただしあまりに短い場合は実質的なリース期間)だと思った。IFRSテキストに書いてあった気がするけど、これも埋没問題な気がする

 

 

【第2問(独立した小問5題)】

・問題1:関連当事者取引が8つ書かれていて、それぞれ注記を要するか〇×を書かせる(〇×問題)

→時間なかったので後回しにして適当に〇×つけた。後の問題2-5が解くべき(取るべき)問題なはず

 

・問題2:ベンチャービジネスを展開する非上場株式を取得し、のれんを計上したが、事業計画が悪化したために、子会社株式・のれんの減損をどのタイミングで行うか(計算と記述)

→「株式の取得に当たり、子会社が一定の条件を達成したら譲渡価格を50,000千円増額する付帯契約を付していた」と指示があったが無視して解いた(解答に関係あるのかよくわからなかった)。これを間違えると全部アウトかも。逆に無視してよければ全部基本的な計算と記述。

 減損のタイミングを問うのはいい問題と思ったが、付帯契約の条件があることでかなり実務よりな問題と思った。(みんなできたのかな?)

 

・問題3:資産除去債務(仕訳を答える)、スケジューリングの可否(計算と記述)、資産除去債務で使う割引率は何に近いか(記述)

→①資産除去債務の仕訳は基本問題。

 ②前から思っていたが、税金は現場で税金調書を担当している人が有利かも(税金やりたいって言っておいてよかった!)。理論の解答行数は5行くらい。

 ③資産除去債務の割引率は基本問題(論文みたいだった)。解答行数は4行くらい

 

・問題4:減損の兆候に該当するかを判定させる問題(2問)(記述)

→適用指針を覚えているか問う問題。

 1つは回収可能価額を著しく下落させる要因に該当するから「兆候あり」だけど、もう1つがわからなかった(兆候ありにした)。減損も実務でよく出る論点だから、重要な適用指針は覚えておいてよかった。解答行数は5行ずつくらい。

 

・問題5:退職給付会計における日本基準とIFRSの違い(計算と記述)

→基本問題。日本基準とIFRSで差異が大きい項目(のれん、退職給付、研究開発費、固定資産の時価評価)は割と毎年出ていたので、これも厚めに理論対策しておいてよかった(試験委員に研究してる人がいるのかな?)